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旅行日記
フィレンツェ物語(イタリア・スペインの旅)
潟Aーキノヴァ設計工房 代表取締役 柏本 保

去る平成29年9月25日(月)から10月3日(火)までの9日間、“(一社)兵庫県建築会・70周年記念海外研修旅行”の企画に総勢20名が参加しました。
私はゼネコンの設計部に勤務する息子とペアでの旅となりました。

今回の研修委員長石田さんの企画により、「フィレンツェに暮らすように旅をする」というテーマでフィレンツェ7連泊の企画でしたが、オプションも OK。息子と相談の上、ローマに1日、スペイン・バルセロナでの主に“ガウディの建築巡礼”の 1 泊2日のオプシ ョンツアーを組み込みました。

ちなみに、ローマは息子と二人だけ。スペイン・バルセロナは渥美夫妻との4人。ガイドなしのきままな旅行です。

息子は成人してから初めての海外旅行。彼から見たい建物の提案があり、旅行前は何度も見学ルートの論議を重ねました。したがって、今回のオプションツアーに関しては彼の意見を概ね反映したコース設定としました。 私はジョギングが趣味なので、今回も現地での早朝のジョギングを楽しみにしておりました。


2日目(9月26日)、フィレンツェ到着の翌日早朝息子と二人でアルノ川沿いに約 40分のジョギング。市内の道路はほとんど石畳み仕様で少々走りづらいですが、地元のジョガ ー達ともすれ違いざまに“ボンジョルノ”と声掛けし、気持ちはすでにイリア人。

午前中は旧市街の伝統工芸の工房巡り。熟練の職人たちの美しいデザインの皮製品や属加工等の工房を訪れました。ここには廉価で素敵な日用品にあふれ、気に入った製品が数多くあり、早くも土産品をいっぱい買い込みました。

午後は、15世紀の大建築家ブルネレスキ設計の『サント・スピリト教会』、フィレンツェの象徴である『サン・マリア・デル・フィオーレ大聖堂』(ドゥオーモ)を見学しました。ちなみに他の建物は市の条例により、この大聖堂の高さを超えることができないようです。

最後に巨大な『ウフィツイ美術館』を見学。ここには15世紀〜18世紀の大富豪・メディチ家が政府に寄贈したコレクションが全て展示されており、「ビーナスの誕生」等数画集で見た多くの絵画が展示され、まともに見学するとまる1日かかりそうです。


3日目(9月27日)、建物見学と美術館巡り。午前中はミケランジェロ設計の『メディチ家礼拝堂』を見学。その後『ラウレンツィアーナ図書館』、『サン・ロレンツォ教会』、ミケランジェロ作の「ダヴィデ像」が展示されている『アカデミア美術館』を見学。息つく暇もありません。

午後は『ミケランジェロ広場』を訪れました。この広場はフィレンツェの中心地を一望できる高台にあり、まるでおとぎの国のようなロケーションを楽しみました。

その後『バルジェロ国立美術館』、『捨て子養育院』、メディチ家の宮殿『ヴェッキオ宮殿』と続けさまに見学し、まさに美術好き、建築好き人間にとってはたまらない至極の1日となりました。

フィレンツェの写真

4日目(9月28日)、いよいよ息子と二人だけのローマへの旅です。なにぶん初めての二人だけのヨーロッパであり、少々不安です。

朝10時頃ローマに到着。最初の見学地『コロッセオ』は古代ローマの円形競技場で、3層のアーチ壁面をドリス式、イオニア式、コリント式の柱頭で飾られ圧巻の迫力でした。

それから徒歩で古代ローマの公共建物群のある『フォロ・ロマーノ』を遠目に見ながら、オードリー・ヘプバーン主演の映画「ローマの休日」のシーンにも出てくる石の彫刻『真実の口』(うそつきが口に手を入れると食べられて抜けなくなるという言い伝えがある。)を訪れました。

さらに徒歩で『ヴェネツィア広場』を通過しましたが、ローマの街は庶民的なフィレンツェとは趣が違い道路も広く建物も迫力があり、とてもゴージャスな街並みです。

次に古代ローマの建築の中で最も荘厳な円堂『パンテオン』に向かいました。
建物頂部の9m の円の開口は圧巻で当時としては驚嘆に値する技術力です。

その後『トレビの泉』に移動。観光客が必ず訪ずれる場所です。後ろ向きにコインを投げたら願いが叶うという言い伝えがあり、池の水がとても透明感があり感動的でした。

最後に『スペイン広場』に向かいましが、138段の階段が都市のランドマーク的役割を果たしており、すごく開放的な空間です。映画「ローマの休日」のシーンにも出てきますが、若き日のオードリー・ヘプバーン演じるアン王女に会いたい気分になりました。

午後6時前に駅を出発しましたが、予想していたとは言え時間的余裕がなく、駆け足のやや消化不良の旅となったのが残念です。見学ルートを間違え右往左往したり、建築論で口論したり“親子ならではの珍道中”。記憶に残る楽しい一日でした。

ローマの写真

5日目(9月29日)、早朝の飛行機でスペイン・バルセロナに渥美夫妻と4人で向かいました。

午後1時にアントニオ・ガウディ設計の『サグラダ・ファミリア聖堂』を訪れました。

実物は想像以上に迫力があり、人が神を敬いそれを何かの形にしようとし、着工より 135年の間、途方もない歳月を費やしてきた“エネルギー”がひしひしと伝わってきます。

聖堂内部は壮大で荘厳な空間。樹木のような飾り柱の光とステンドグラスから降り注ぐ、美しい光。まさに“神秘の森”であり、身震いのするような空間でした。

次にガウディ設計の共同住宅『カサ・ミラ』、建築家・伊藤豊雄がファサードを改修した『スイーツアベニュー』見学の後、ガウディ設計『カサ・バトリョ』の内部を見学しました。住宅の改修建物ですが、建具および建具物一つにもさまざまな意匠や生活の工夫が施され、そのディテールに驚嘆するしかありません。

次にリチャードマイヤー設計の『バルセロナ現代美術館』を訪れました。まさに“白の巨匠”と呼ばれるに相応しいファサードでした。
本日のガウディ巡礼の最後は“グエル邸”です。この建物も予約してあり内部を見学することができました。きらびやかさを追求する為に心を割いた作品であることが随所に表現されておりました。

これで本日の建物巡礼終了。夜はバルセロナで一番有名なフラメンコの店『ブラオ・フラメンコ・コルドベス』にて、本場のフラメンコを堪能しました。

バルセロナの写真

6日目(9月 30 日)、フィレンツェ直行便の都合上、バルセロナ空港を午後1時 30 分に出発する必要があり、建物見物は午前中のみ。早朝に息子と二人で、フランスの建築家ジャン・ヌーヴェル設計の“つくしの頭”のようなデザインの光輝く高層ビル『トーレ・アグバル』の外観のみを見学後、午前9時予約の『グエル公園』に移動しました。

『グエル公園』の随所に存在する数々のシンボリックな意匠と、その童話的・前衛的なデザインはまさに現在のテーマパークに相応しく、まるで観光客でごった返す現在の状況を100年以上も前にすでに見透かしていたかのようです。

『グエル公園』を後にし、最後の見学地『ミース・ファン・デル・ローエ記念館』に息子と二人で向かいました。記念館はシンプルな中にも研ぎ澄まされたしつらえの内部空間。 外部は軽さとシャープさが融合したモダニズムの巨匠ならではのフォルム。この地を訪れることができた喜びを感じ取れる建物でした。

あわただしい旅でしたが、予定通りの見学地をほぼ時間通りにこなせたバルセロナの旅でした。


7日目(10 月1日)、フィレンツェ滞在最後の日。午前中はピサ市へ列車での日帰り研修。有名な『ピサの斜塔』を含む『ドゥオーモ』、『洗礼堂』の見学。午後はフィレンツェに戻り、買い残したお土産の買い物に時間を割きました。

以上今回の旅行記を思いつくまま時系列的にしたためましたが、今後の設計活動のスキルアップに繋がるとても有意義な旅行となりました。最後に建築会会長として旅行を盛り上げていただいた瀬戸本会長、今回の旅行のためにきめ細かな計画を立てていただいた、石田研修委員長に感謝申し上げます。ありがとうございました。

バルセロナの写真
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